ホーム >> 幾何 >> 直角三角形にはめこまれた2つの正方形
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問題の説明

正方形 $X$ は辺 $AC,CB$ と辺を共有しており,辺 $AB$ と接しています.また,正方形 $Y$ は辺 $AB$ と辺を共有しており,辺 $AC,BC$ と接しています.$X,Y$ の面積の情報のみから,$△ABC$ の面積を求める問題です.

単純な図形問題にみえて結構手強い問題です.上手に文字を設定しなければ計算が複雑になってしまうので,工夫が必要です.

ヒント・考え方

まず最初のステップは,$△ABC$ と相似な三角形がたくさん隠れていると気づくことです.
直角三角形と正方形 あとは適切に文字を設定して,粘り強く式を解いていくことになります.いろいろな解法が考えられると思います.

解答例

$AB:BC:CA=1:x:y$ とします.$△ABC$ は直角三角形なので,三平方の定理より,$x^2+y^2=1$ が成り立つことに注意してください.

$BC$ の長さを二通りの方法で表してみましょう.まず,最初の条件から, $$BC=\sqrt{361}+\sqrt{361}\frac{x}{y}=19+\frac{19x}{y}$$ です.また,二番目の条件から, $$BC=\sqrt{360}x+\sqrt{360}\frac{1}{y}=6\sqrt{10}x+\frac{6\sqrt{10}}{y}$$ これらより, $$19+\frac{19x}{y}=6\sqrt{10}x+\frac{6\sqrt{10}}{y}$$ が成り立ちます.両辺 $y$ 倍すると, $$19(x+y)=6\sqrt{10}(xy+1) \cdots (1)$$ となります.いま,$x^2+y^2=1$ という等式が成り立っていたので,これを利用するために $(1)$ 式を $2$ 乗してみると, $$361(x^2+2xy+y^2)=360(x^2y^2+2xy+1)$$ この式に $x^2+y^2=1$ を代入して, $$360(xy)^2-2xy-1=0$$ を得ます.これを因数分解すると, $$(20xy+1)(18xy-1)=0$$ となり,$xy > 0$ より,$xy=\frac{1}{18}$ を得ます.

ここで,$AB=k$ とすると,$BC=kx,CA=ky$ と書けます.求める値は $\frac{1}{2}k^2xy$ なので,あとは $k$ の値を求めればよいです.
$$AC+BC=kx+ky=(\sqrt{361}+\sqrt{361}\frac{y}{x})+(\sqrt{361}+\sqrt{361}\frac{x}{y})$$ $$=\sqrt{361}\left( 2+\frac{x^2+y^2}{xy}\right)=19\left(2+18\right)=380 \cdots (2)$$ 一方,$x^2+y^2=(x+y)^2-2xy=1$ であるから,$(x+y)^2=1+\frac{1}{9}=\frac{10}{9}$ .したがって, $x+y=\frac{\sqrt{10}}{3}$ です.これを,$(2)$ に代入して, $$k=380\times \frac{3}{\sqrt{10}}=\frac{1140}{\sqrt{10}}$$ よって,$△ABC$ の面積は $$\frac{1}{2}\times \frac{1140^2}{10}\times \frac{1}{18}=3610$$