ホーム >> 整数 >> magic number $9$
hide or visible

考え方・方針

一気に示すのではなく,$2$ 段階に分けて示します.まず,問題中に与えられた操作を有限回行うと,いずれは必ず一桁になるということを示します.そして, $9$ の倍数にこの操作を行っても再び $9$ の倍数になることを示します.この $2$ つを示せば,題意が示されます.

いずれ必ず一桁になること

まず,いずれは必ず一桁になることを示します.各桁の和を取る操作は,直感的には急速に数を小さくすると考えられます.ここではそれを厳密に示します.やり方は人それぞれなので,あくまで一例として捉えてください.

整数 $m$ の各桁の和を $S(m)$ で表す.$m$ が $N$ 桁 $(N \ge 1)$ なら, $$10^{N-1} \le m < 10^N$$ であり,$m$ の各桁の和が最も大きくなるのはすべてが $9$ であるときなので, $$S(m) \le 9N$$ です.ここで,$N \ge 3$ のときは,$9N < 10^{N-1}$ なので, $$S(m) < m$$ です.したがって,各桁の和を何回かとると,いずれ必ず $2$ 桁以下になります.$m$ が $2$ 桁の数のときは,$S(m) \le 18$ であり,さらに $S(S(m)) \le 9$ となるので,多くとも $2$ 操作を行えば必ずー桁になります.よって,どの整数もいずれは必ず一桁になります.

つねに $9$ の倍数であること

$9$ の倍数にこの操作を行うと再び $9$ の倍数になります.これは,$9$ の倍数の判定法としてよく知られています.証明は合同式を使えば簡単に示せます.

$m$ を $N$ 桁の整数とすると,$1$ 以上 $9$ 以下の整数 $a_{0},a_{1},\cdots,a_{N-1}$ を用いて, $$m=a_{N-1}10^{N-1}+a_{N-2}10^{N-2}+\cdots+a_110+a_0$$ とかける.すると, $$m \equiv a_{N-1}+a_{N-2}+\cdots+a_1+a_0=S(m)  (mod\ 9)$$ となるので,$m$ と $S(m)$ は $9$ を法として合同です.これで,示せました.


余力があれば,$11$ の倍数の判定法を考えてみてください.