ホーム >> 整数(N) >> 整数係数多項式の一般論
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問題の説明

$f(x)$ は整数係数多項式なので,すべての整数 $m$ に対して,$f(m)$ は整数になります.つまり,$f(m+f(m))$ も,$f(m)$ も整数です.一般に,整数 $a$ が,整数 $b$ の倍数であるとは,ある整数 $k$ があって, $$a=bk$$ とかけることを言います.$k$ は $0$ でもいいので,特に,$0$ はすべての整数の倍数となります.

考え方

整数係数多項式の一般論を問う問題です.今回のように問題が一般的な場合は,一見わかりにくいですが,やるべきことが絞られているので,迷いにくいです.とりあえず,$f(x)$ を文字で表すことを考えましょう.整数係数多項式 $f(x)$ は,整数 $a_0,a_1,...,a_n$ を用いて,$f(x)=a_nx^n+a_{n-1}x^{n-1}+\cdots+a_1x+a_0$ とかけます.

解法

$f(x)=a_nx^n+a_{n-1}x^{n-1}+\cdots+a_1x+a_0$ とおきます.ただし,$a_0,a_1,...,a_n$ はすべて整数.

\begin{array}{ll} f(m+f(m))&=a_n(m+f(m))^n+a_{n-1}(m+f(m))^{n-1}+\cdots+a_1(m+f(m))+a_0 \\ \\ f(m)&=a_nm^n+a_{n-1}m^{n-1}+\cdots+a_1m+a_0 \end{array}
なので,辺々ひくと, $$f(m+f(m))-f(m)=a_n \left\{ (m+f(m))^n-m^n \right\}+a_{n-1}\left\{(m+f(m))^{n-1}-m^{n-1}\right\}+\\ \cdots+a_1\left\{(m+f(m))-m\right\}$$ となります.各 $k (1 \le k \le n)$ に対して, $$(m+f(m))^k-m^k$$ が $f(m)$ の倍数であることを示せば十分です.二項定理より, \begin{array}{ll} (m+f(m))^k &=\sum_{i=0}^k {}_k \mathrm{C} _i\ m^i\left\{f(m)\right\}^{k-i} \\ &=\left\{f(m)\right\}^k+k\ m\left\{f(m)\right\}^{k-1}+\cdots+k\ m^{k-1}\left\{f(m)\right\}+m^k \end{array} これより, $$(m+f(m))^k-m^k=\left\{f(m)\right\}^k+k\ m\left\{f(m)\right\}^{k-1}+\cdots+k\ m^{k-1}\left\{f(m)\right\}$$ となるので,$(m+f(m))^k-m^k$ は $f(m)$ の倍数です.

以上より,$f(m+f(m))$ が $f(m)$ の倍数であることが示せました.