ホーム >> 整数 >> 和が一定であるような二つの素数の積の最大値
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問題の説明

日本数学オリンピック(JMO)2021 の第1問の類題です.

ヒント・考え方

とりあえず $p,q$ が素数であることは忘れて,単なる整数だったらどうなるでしょう.
ふたつの数の和が一定のとき,その積が最大となるのはちょうど半分ずつになっているときという直感が働くかが大切です. 和が $90$ となるようなふたつの正整数の組は $(1,89),(2,88),(3,87), \ldots,(44,46),(45,45)$ の $45$ 組あります. 各組の積をそれぞれ順番に書いていくと, $89,176,261,\ldots, 2024, 2025$ となります.確かに積はだんだん大きくなっている気がします.このことをきちんと正当化すれば答えはわかりそうです.

解答例1

ふたつの整数 $m,n$ に対して,$m\le n$ ならば $(m-1)(n+1) < mn$ が成り立ちます.実際, $$mn-(m-1)(n+1) =mn-(mn+m-n-1)=n-m+1\ge 1 > 0$$ なので,$(m-1)(n+1) < mn$ です.つまり,和が $90$ となるようなふたつの整数の組を $(1,89),(2,88),(3,87), \ldots,(44,46),(45,45)$ という風に並べると,右側の組に進むにつれて積は必ず大きくなります. したがって,このような並びの中でふたつの数がともに素数であるようなもののうち,最も右側にある組の積が答えということになります.そこで並びの右端の方に注目すると,$\ldots ,(43,47),(44,46),(45,45)$ となっているので,$43,47$ はともに素数ですから答えは $43\times 47=\fbox{2021}$ ということになります.

解答例2

$p+q=90$ を $pq$ へ代入すると, $$pq=p(90-p)=-(p-45)^2+45^2$$ となります.最右辺は $p$ に関する $2$ 次関数になっています.この $2$ 次関数のグラフから,$p$ が $45$ に近いほど積 $pq$ の値は単調に大きくなることがわかります.よって,$45$ に最も近い素数を探すと $43,47$ となるので,答えは $43\times 47=\fbox{2021}$ となります.


2021年も厳しい年になりそうですが,どうにか乗り切りたいですね.