ホーム >> 代数 >> 積と和で表された関数方程式
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問題の説明

初歩的な関数方程式の問題です.このような類の問題に不慣れな方は何をすればいいか戸惑うかもしれません.写像 $f$ は任意の $x,y$ に対して,ある等式を満たします.この等式の情報のみを用いて写像の式を具体的に求めるという問題です.関数方程式の問題は,$x$ や $y$ に具体的な数字( $0$ や $1$ など) を代入して,$f$ についての何らかの手がかりを得ていくのが典型的な方法です.

ヒント・考え方

まずは,$x$ や $y$ に $0$ や $1$ などを代入してみるのが定石です.特に今回の場合は $x$ や $y$ に $0$ を代入すると,右辺の $xy$ の項が消えるので,式が簡単になります.

次に,得られた情報をうまく利用できるような $x,y$ の値を考えて代入します.たとえば,$f(0)=1$ という情報が得られていたとすると,$f(0)$ が現れるように,上手に値を代入することが大切です.

解答例

与式に $y=0$ を代入すると, $$f(x)f(0)=f(x)$$ を得ます.したがって,$f\equiv 0$ (すなわち,$f$ は恒等的に $0$ と等しい) か,あるいは $f(0)=1$ となります.もし,$f\equiv 0$ ならば,与式は,任意の $x,y\in \mathbb{R}$ に対して,$xy=0$ となりますが,これは明らかに成り立ちません.したがって,$f(0)=1$ です.

つぎに,与式に $x=1,y=-1$ を代入すると, $$f(1)f(-1)=f(0)-1$$ すなわち $f(1)f(-1)=0$ を得ます.したがって,$f(1)=0$ または $f(-1)=0$ です.
(i) $f(1)=0$ のとき
与式に $y=1$ を代入すると, $$f(x)f(1)=f(x+1)+x$$ すなわち,$f(x+1)=-x$ を得ます.よって,$f(x)=-x+1$ となります.$(-x+1)(-y+1)=-x-y+1+xy$ なので,これは確かにもとの式を満たします.

(ii) $f(-1)=0$ のとき
与式に $y=-1$ を代入すると, $$f(x)f(-1)=f(x-1)-x$$ すなわち,$f(x-1)=x$ を得ます.よって,$f(x)=x+1$ となります.$(x+1)(y+1)=x+y+1+xy$ なので,これは確かにもとの式を満たします.

以上より,$f(x)=-x+1,x+1$ が答えです.


解答例の他にもいろいろな道筋が考えられると思われます.