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分数と循環小数を相互に変換する方法を解説します.




循環小数と循環節

循環小数とはある桁から先で同じ数の列が無限に繰り返す (循環する) 小数のことです. また,循環節とは循環小数で繰り返される数の最短の列のことです.

・$\frac{1}{3}=0.333333\ldots$ は $3$ が無限に繰り返します.したがってこれは循環小数であり,循環節は $3$ です.
・$\frac{679}{5500}=0.12345454545\ldots$ は小数第 $4$ 位から $45$ が繰り返されるのでこれも循環小数であり,循環節は $45$ です.
・$0.2$ などの有限小数は $0.200000\ldots$ のように,最後の桁の後に $0$ が無限に繰り返す小数と考えられます.したがって,有限小数も循環小数です.

循環小数の表し方

たとえば,$0.1222122212\ldots$ などのような表記を用いると,どこからどこまでが循環節か一見してわかりにくいのです.そこで循環節をはっきりさせるための表記法があります.

ある桁から同じ $1$ つの数が無限につづく場合,その数の上に点をつけて表記します. また,ある桁から $2$ つ以上の数を繰り返す場合は繰り返しの最初と最後の数の上に点をつけて表記します.

・$0.444444\ldots$ を $0.\dot{4}$ のように表します.
・$0.234234234\ldots$ を $0.\dot{2}3\dot{4}$ のように表します.
・$0.12345454545\ldots$ を $0.123\dot{4}\dot{5}$ のように表します.

有理数と循環小数

有理数と循環小数について,実は次の定理が成り立つことが知られています.

有理数と循環小数の対応: 任意の実数 $x$ について,つぎの $2$ つは同値である.
$(1)$ $x$ は有理数である.
$(2)$ $x$ は循環小数で表すことができる.

つまり,すべての有理数は循環小数で表すことができ,逆に循環小数で表される数は必ず有理数であるということです. したがって,すべての無理数は循環小数で表すことはできません. たとえば,$\sqrt{2}$ や $\pi$ などは循環小数ではないです.

さて,以下では実際に循環小数を分数に変換する方法と,分数を循環小数で表す方法をそれぞれ解説します.

循環小数を分数へ変換する

循環小数を分数へ変換する際のポイントは,循環小数の性質を利用して,小数部分をうまく消すことです.
たとえば,$0.\dot{4}\dot{5}=0.45454545\ldots$ を分数に変換してみましょう. まず,分数に変換したい循環小数を $x$ とおきます.
$$x=0.45454545\ldots$$ つぎに,$x$ と小数部分が等しくなるように $10$ の冪乗を $x$ にかけた数を考えます.この場合は,$100$ を $x$ にかけます.
$$100x=45.45454545\ldots$$ すると,$x$ と $100x$ の小数部分が等しくなります. そして,$100x$ と $x$ の差をとります. $$\begin{array}[t]{rrll} & 100x & = &45.45454545\ldots \\ - & x & = &\ \ 0.45454545\ldots\\ \hline & 99x & = & 45 \end{array}$$ このようにすると,右辺は小数部分が打ち消しあって整数になります. したがって,$$x=\frac{45}{99}=\frac{5}{11}$$ と求めることができます.

$0.123\dot{4}\dot{5}$ などのように循環節が途中から現れている場合も,小数部分が等しくなるような $2$ つの数の差を考えることで同様にして求めることができます.この例の場合は $12345.\dot{4}\dot{5}$ と $123.\dot{4}\dot{5}$ の差を考えます.

・ $1.\dot{2}3\dot{4}$ を分数に変換します.
$x=1.\dot{2}3\dot{4}$ とおきます.$1000x$ と $x$ の差を求めます. $$\begin{array}[t]{rrll} & 1000x & = &1234.234234234\ldots \\ - & x & = &\ \ \ \ \ \ 1.234234234\ldots\\ \hline & 999x & = & 1233 \end{array}$$ したがって,$x=\frac{1233}{999}=\frac{137}{111}$ となります.

・ $0.12\dot{2}21\dot{2}$ を分数に変換します.
$x=0.12\dot{2}21\dot{2}$ とおきます.$1000000x$ と $100x$ の差を求めます. $$\begin{array}[t]{rrll} & 1000000x & = &122212.\dot{2}21\dot{2} \\ - & 100x & = &\ \ \ \ \ \ \ \ 12.\dot{2}21\dot{2}\\ \hline & 999900x & = & 122200 \end{array}$$ したがって,$x=\frac{122200}{999900}=\frac{1222}{9999}$ となります.

分数を循環小数へ変換する

分数を循環小数へ変換するときは,(分子)÷(分母)を割り算の筆算を用いて計算すればよいです.筆算は有限回で終了するか,あるところから同じ計算を繰り返します.

・$\frac{1}{8}=0.125$

・$\frac{1}{7}=0.\dot{1}4285\dot{7}$

・$\frac{5}{13}=0.\dot{3}8461\dot{5}$