問 $△ABC$ の頂点 $A,B,C$ から対辺へ下ろした垂線の長さをそれぞれ $h_A,h_B,h_C$ とする.また,$△ABC$ の内接円の半径を $r$ とするとき,次の関係式が成り立つことを示せ. $$\frac{1}{r}=\frac{1}{h_A}+\frac{1}{h_B}+\frac{1}{h_C}$$
2016/7/13
幾何
★☆☆☆☆
最も簡単なやり方は,三角形の面積に注目する方法でしょう.
三角形の $3$ 辺を $BC=a,CA=b,AB=c$ とし,$△ABC$ の面積を $S$ とすると,
$$S=\frac{1}{2}r(a+b+c)$$
が成り立ちます.一方,三角形の面積公式 (底辺)×(高さ)÷$2$ を用いれば,
$$S=\frac{ah_A}{2}=\frac{bh_B}{2}=\frac{ch_C}{2}$$
です.この式より,$a=\frac{2S}{h_A},b=\frac{2S}{h_B},c=\frac{2S}{h_C}$ なので,これを最初の式に代入すると,
$$S=\frac{1}{2}r(\frac{2S}{h_A}+\frac{2S}{h_B}+\frac{2S}{h_C})$$
となります.これより,
$$\frac{1}{r}=\frac{1}{h_A}+\frac{1}{h_B}+\frac{1}{h_C}$$
が導かれます.
三角形の面積を表す公式はいろいろあるので,三角形の面積に注目して方程式をたてると,